Pride of SHIZUOKA

前略、日本一の“お茶どころ”より。

Play

HISTORY

歴史

お茶とともに約800年。
茶畑の4割は静岡にあり。

静岡県におけるお茶のルーツは、今から約800年前の1241年。静岡市出身の高僧・聖一国師が中国からお茶の種を持ち帰り、静岡市足久保に植えたのが始まりと伝えられています。

以来、緑茶の生育に適した自然環境と先人たちの開墾の努力により、今や日本のお茶生産量の約5割を占めるほどの一大産地に。日本国内にあるすべての茶園(面積)の実に4割は、静岡県内にあります。

「駿河路や はなたちばなも 茶のにをひ」(さすが静岡はお茶の産地である、香りの強いタチバナの花でさえもお茶の匂いにかなわない)。1694年に松尾芭蕉が静岡県(島田宿)から友人に贈った手紙に添えたこの句の通り、静岡県はお茶の時期になると、県内のあちらこちらでお茶を蒸すいい匂いが立ち込めます。

お茶の香りがする街――。松尾芭蕉も思わず句にしたためたほどの“特別な環境”が、静岡県民にとっては今も“ごく当たり前の日常”なのです。

FARMING METHODS

農法

世界中でわずか36カ所。
茶畑としては日本で唯一、
「世界農業遺産」に認定。

静岡県の中・西部地域(川根本町、島田市、掛川市、菊川市、牧之原市)では、茶園周辺の草刈場(茶草場)でススキやササなどの草(茶草)を刈り取り、それを肥料として茶畑に敷く「茶草場農法」を、「茶草を敷くとお茶の品質が良くなる」という先人たちの言い伝えを信じて今日まで継承しています。

農薬や化学肥料など、近代農業においては人間の営みによって生物多様性が失われることも少なくはありませんが、同農法はお茶の品質を高めようとする(=茶草を刈って敷くという)農家の営みが、生物多様性の保全やCO2の削減にも大きく貢献。

このことが「農業と生物多様性が同じ方向を向いて両立している世界的にも極めて稀な事例」と高く評価され、2013年、国際連合食糧農業機関(FAO)から世界36カ所(※1)のひとつにして茶畑としては日本で唯一の「世界農業遺産」(GIAHS)に認定されました。

※1 2015年12月時点

続きを読む

おいしいお茶をつくることで、
人も生き物も“シアワセ”に。

「茶草場農法」が世界農業遺産に認定されている最大の理由は、豊かな生物多様性です。

その一例が、古来より日本人に親しまれてきた「秋の七草」。
草地環境が減少した現在、七草のうちの4種が野生条件では絶滅が危惧されるほど減少していますが、静岡の茶草場では現在も七草すべてを見ることができます。

さらに、掛川・東山地区で見られるカケガワフキバッタをはじめ、茶草場エリアにしか生息しない動植物も多数存在。

人間(農家)の適度な営みが生存競争に弱い生き物たちの生息を助け、豊かな生物多様性が守られている茶草場は、まさに里山の“理想型”です。

続きを読む

茶草場のCO2削減効果は、
自動車約70万台分に匹敵。

茶草場農法が世界的に高く評価されているもうひとつの理由は、CO2の削減効果です。

茶草として主に用いられるススキは炭素固定能力が高く、2012年に行われた茶草場土壌の調査では、茶草場1ヘクタールあたり年間40〜60トンの炭素の貯留を確認(※1)。現在、静岡県内には約450ヘクタールの茶草場が存在し、仮に40トン/1ヘクタールとしても年間18,000トンの炭素を茶草場で貯留できる計算になります。さらに、この値(炭素量)をCO2(二酸化炭素)量に換算すると、実に約66,000トン。

参考までに、66,000トンのCO2をガソリン車の使用に換算すると、40リットルタンクのガソリン車約70万台が満タン(FULL)の状態から空(EMPTY)になるまで走行したときのCO2排出量に相当します(※2)。

「茶草を敷くとお茶の品質が良くなる」。この先人たちの言い伝えに科学的な根拠はありません。でも、私たちは信じています。草花も、生物も、しいては地球をもシアワセにしている農家のひと手間が、人間にとってプラスに(おいしく)ならないハズはない、と。

※1 「世界農業遺産(GIAHS)の開設―申請の手引き―」(農林水産省)を参考
※2 ガソリン1リットルの燃焼で約2.3キログラムのCO2排出と仮定

最初から読む

HEALTH

健康

健康長寿日本一。
県民がお茶と健康の関係を裏付け。

近年、テレビや雑誌などでお茶と健康の関係が取り沙汰されています。
その“火付け役”ともいうべきが、静岡県内有数のお茶の産地のひとつ、掛川市です。

厚生労働省公表の「H20〜24人口動態保健所・市区町村別統計データ」を分析すると、掛川市は日本国内の人口10万人以上の市区のなかで、男女ともにもっともガン死亡率が低いという結果が。掛川市は高齢者の医療費も全国平均の80%以下(※1)で、仮に日本全体の長寿獲得コスト(=長寿を得るためにかかる費用を比べるための指数)が掛川市程度まで下がれば、3兆円もの国家予算を削減できると試算されています。

さらに注目すべきは、日本国内のガン死亡率が低いトップ10市区のうちの4市(男性は3市)を静岡県内の市が占めていることです。

それらの市の共通点は、いずれも“お茶の産地”であること。そして、もうひとつの共通点が、“健康のためにお茶を飲んでいる”わけではなく“おいしいお茶が身近にあるから飲んでいたら結果的に健康になっていた”ということです。

まさに「論より証拠」。2015年には国立がん研究センターが緑茶を飲むことで死亡リスクが低減することを発表し、学究的にもお茶と健康の関係が明らかになりましたが、ある意味、“意図せず健康長寿日本一の県民たち”ほど説得力のある裏付けはない、かもしれません。

※1 日本医療政策機構・がん政策情報センターの資料および掛川スタディ(平成21年6月〜24年3月 / 掛川市の農林水産省委託事業)の結果を参照

QUALITY

クオリティ

数々の受賞歴が物語る
ベスト・クオリティ。

静岡県のお茶は、全国の都府県から選抜されたお茶が集まってその品質を競う“お茶の甲子園”ともいうべき全国茶品評会において、その年の1等1席(最高位)に与えられる農林水産大臣賞をはじめ、毎年数多くの賞を受賞。審査結果が発表される8〜9月頃になると、県内のさまざまな産地で受賞を祝うのぼりが風にたなびきます。

なかでも掛川市は、深蒸し煎茶の部において2005年から2014年までの間、成績優秀な市町村に贈られる産地賞1位の座を他の産地に譲ることなく、10年連続産地賞1位の快挙を達成(そのうちの6年(回)は、掛川市のお茶農家が農林水産大臣賞を受賞)。

“お茶業界の横綱”ともいうべきその「品質」もまた、静岡県がお茶の名産地たる所以です。

pagetop

close