It's Showtime!

お茶どころの、見せどころ。

Play

Vol.1

「大人の不良の必需品。財布、携帯、チャバコ。」

「遠州ポンポコ輪」というイベントにてお茶を提供させていただきました。
このイベントは、静岡県袋井市という町にある古道具屋さん『JUNK MASTER』のオーナー・吉川直氏が主催する年に一度のツーリング企画で、まさに“ポンポコ輪”という言葉がよく似合う“動いていることが不思議”なバイクたちが、静岡県ならではののどかな風景のなかをのんびり迷走します。

今年は、光栄にもぼくの事務所からすぐ近くのお茶畑がコースに選ばれたので、“お茶屋”として従業員総出で気張って参戦させていただきました。

「遺産」とでもいうべきバイクに乗ったイカれ、じゃなかった、イカした男たちが、「世界農業遺産」の茶畑のなかでお茶を飲みます。「“歩きチャバコ”のシーンは教育的にいかがなものか?」などとご批判の声もあるかもしれませんが、そのようなお声は謹んで無視させていただきます。

さらに、ポンポコ輪ご一行はその後、静岡県の“キング・オブ・動く遺産”こと大井川鉄道の機関車と、地元で“奇跡の600メートル”と呼ばれている公道を並走します。まさに、遺産と遺産の夢の競演です。

ちなみに、世界農業遺産は「“過去の遺産”ではなく、さまざまな環境の変化に適応しながら進化を続ける“生きている遺産”」に対して国連の機関が認定を行うもので、厳密にいうと、認定されているのは「茶畑」そのものではなく、そこで行われている昔ながらの「農法」です。すなわち「人間(農家)の営み」にこそ価値があるのです。

それは、バイクも機関車も一緒だと思います。古いものを“生かし続ける”には、それ相応の覚悟や労力、技術が求められます。また、たとえ動かなくても、それらには“過去の遺産”としての価値があるので、正直、“飾り”として使ったほうがラクだし、そのほうが利口な選択なのかもしれません。
でも、彼らは生かし続けます。なぜなら、彼らはお利口さんではなく、不良だからです。いくらでも買い替えがきく時代に反抗し、壊れたら替えがきかない乗り物に、大事に大事に乗り続ける不良なのです。生産の効率化が追い求められる時代に反抗し、おいしいお茶をつくるために効率度外視の伝統農法を続ける不良なのです。そしてそれは、乗り物への愛情だったり、お茶への愛情が成せる業なのだと思います。

最後に、この映像は平成28年に撮影したものです。平成28年にこのような映像を撮影できることを、ぼくは幸せに感じます。2016年にこのような映像が撮影できる街を、ぼくは誇りに思います。

「遠州ポンポコ輪」のみなさん、来年も茶畑のなかでお会いしましょう。

pagetop

close